口述試験に臨む人へ、一合格者からのメッセージ
・準備は万端に
試験前にできることはすべてやるべし。相手の言っていることをきちんと理解して、的確な答えを簡潔に述べられるようにすべし。また法文集を隅から隅まで暗記して、さらに判例や青本も暗記して、審査基準も暗記すべし。加えて事例問題にも的確にこたえられるようにすべし。
準備は万全だ、・・とまでは言えなくとも、準備に万全を期したくらいは言えるようにしよう。
・伝説にビビるな
曰く、条文を見たら即Cだの、聞き返したら即Cだの、某Kに当たったら即不合格で当たり前だの、くだらない伝説が跋扈している。聞いたところによると、昨年、聞き返したら即Cという伝説に踊らされ、必要な場面で聞き返すことができずに不合格となってしまった人もいるようである。俺はこの事態をゆゆしき自体だと思っている。(ちなみに、俺は聞き返すべきところは聞き返している。俺の再現参照のこと)
もちろん、「試験前」は、条文を見ず、聞き返さず、どんな試験官にあたっても合格する、と、そのくらいの気合で臨むべき(勉強すべき)ではある。けれども、「試験中」は、もっと柔軟に臨機応変に臨むべきである。その違いをわきまえよう。
はっきり言って、条文があるのにそれを見たら即Cとか、聞き返したら即Cなんていう説が出ること自体、アホらしい。少なくとも、条文がわからないのに考えても出てくるはずがなく、また、題意がつかめていないのに的確な答えを返せるわけがない。試験中、「このような事態に陥った場合」は、条文を適宜みたり、聞き返したりしたほうが合格率が高い。
だが、真面目な受験生は、大手受験機関に言われると信じてしまうらしい。相手を不安にさせて売り上げをあげる悪徳商法が尽きないわけである。
きちんと物事の通りをわきまえたうえで、何が重要なのかを見極めるべきである。いたずらに伝説に踊らされるべきではない。
・模試は形式面のチェックにとどめろ
模試は形式面のチェックにとどめるべきである。模試(口述練習会)の数を見ればわかると思うが、多くの受験生がいる関係で、多くの試験官が必要となる。実際のところ、試験官を教育する時間はないので、模試の開催者は、試験官に問題を渡して「後宜しく」がせいぜいである。そして、各試験官はそれぞれの経験をもとに適当に試験をするわけである。
どう考えても本試の評価と一緒になる訳がない。従って評価や内容面を過剰に重視する必要はない。答えづらかったところをどう答えればよかったのかなどは気にすべきだが、評価を過剰に気にして「試験官の言っていることは間違っている」とか憤っても仕方がない。(下手をすると、受験に係る法知識は試験官よりも受験生の方が豊富である)
・泣いても笑ってもあと1か月
1か月、本当に厳しい1か月だけれども(俺的にはこの数年で一番厳しい1か月だった)、それですべてが終わる。どうせならきちんと終わらせよう。マドプロ、PCT、条文暗唱、苦手なことはわかる。でも確実に終わらせるためにしっかり勉強されたい。
以上だ。
■その他リンク
弁理士試験ストリート