いろんな人が書いている青本の読み方について、一つの考え方を記してみようというものである。
俺が青本を読んだ回数(通読した回数)はおそらく10回程度である。その過程の中で体得した読み方を記載する。まだ読み始めて間もない方の参考になれば幸いである。
■まずは条文を読む
意外と忘れがちなのがこれである。「趣旨」とか「字句の解釈」とか「参考」とかから読み始めちゃうことが多いが、それはちょっと好ましくない。
まずはさっと条文に目を通し、主体、客体、時期、手続、効果などをつかんでおくとよい。(理想的には、「その」等の条文の細かい表現まで読んでおけるのがよいが、初めからそこまですると疲れるので、最初は「どんな条文だっけ?」くらいの確認にとどめておく。)
なってたって、「逐条解説」、つまり条文の解説なのだから、条文を抑えておくことが基本なのである。熟知している条文でも、まずは条文を一読しよう。
■出てきた条文は参照する。
解説の途中で、「○○条の規定により」とか出てくることがある。大体の場合、知っているとしてそのまま読み進めることがある。でも勘違いしていることもあるので、条文は、さっとだけでもよいので確認しておこう。
特に他法域(民訴法や行訴法)等は軽くでいいので見ておくと捗る。
■理解する
理解することを目標に読む。どんな課題を解決するための規定なのか、どんな要件があるのか等々、しっかり理解するつもりで読むのがよい。
■飛ばす
1回目とか2回目とか、読み始めて間もないころは、改正云々といったわけのわからぬところは、読み飛ばしてもよい。とにかく、数をこなして青本に対する恐怖心をなくすことが重要である。もちろんすべてを理解しながら読むのが理想だが、最初のうちに、わけわからぬところで時間を食って途中で挫折するより、ある程度飛ばしてしまった方がはるかに良い。
ちなみに、7,8度目くらい(はやければ4,5度目)から、改正云々のわけのわからぬところも楽しく読めるようになる。
■隠れた前提があることを意識する
おそらく、青本は、ある程度の基礎知識を有している人を対象にして書かれている。文面だけじゃ理解できないところもあるのである。その辺は、そういう物だと思ってとりあえずあまりこだわらず読み進んでいくとよい。何度か読み返すうちにわかることもある。(なお、わからないところをいつまでもわからないままにしておくのは好ましくない)
どこまでを理解しようとするかは、試験時期との兼ね合いで決めるべきだろう。
■その他リンク
弁理士試験ストリート